LEADERS BLOG
テレビで観られた方もいるかと思いますが、那覇から20キロ離れた前島という離島で一年の半分は家族と離れて一人で暮らしている85歳の男性の話です。
その島には元は島民が居たようですが、台風の大きな被害で住めなくなり皆が移住し、その男性も那覇で生活していました。
高校生のころから前島に戻りたいと思うようになり、65歳でその島を復興しようと様々な野菜などの栽培に挑戦しましたがうまくいかなかったとのこと。
飲料水や主要な食べ物は那覇から買出しているが、飲水以外は雨水、湧水を使い、電気はソーラーパネルを使って、彼なりに問題無く生活しています。
昼は海を見ながらカップ麺を食べたり、午後は毎日ジャングルような森を散歩(探検!?)、夜は晩飯の食材をのんびり釣る。
健康に長生きすることが彼の大事な価値観だと語る。
それには空気がきれいで心が洗われて、自然を感じながら生きていける前島での生活が一番だと。
老人のはつらつとした表情を見ていると、人にはいろいろな考え方があり、大切なことはそれぞれですが、自分が心から大切だと信じる生活を日々実行できることほど幸福なことはないのだと感じてしまいました。
先日児童文学家の松居直さんのテレビ番組を偶然見ました。
松居直さんは創作絵本の出版に力を注ぎ、多くの作家を育て、児童文学界に大きな影響を与えた方です。
松居直さんは幼少期にお母さんから絵本の読みきかせを体験しました。
好きなところを何度も読んでもらったそうです。
読みきかせの大切さをこのように語っています。
「文章を読んでもらい、耳から聴き、同時に絵を見ますね、絵を読みます。絵本は読んでもらうと同時にこの二つの言葉の世界を読み取れるんです。そうして子供が自分の中に物語の世界をつくるんです。ですから絵本そのものは手がかりであって、子供が自分でつくる世界が本当の絵本、それこそが絵本体験だと考えています」
「絵本は自分で読んでいますと、言葉と挿絵の間にどうしても溝ができる。時間の差ができますから、それを一つにするのはなかなか難しい、、、絵本に印刷された挿絵は静止画ですが、子供の中に見えている絵本の世界は生き生きと動いている」
このように父母や周りの人からの読みきかせを体験することで唯一無二の自分だけの物語として記憶に刻まれていく。この体験があればきっと創造力にすぐれた、あたたかい人に育っていくことができるはずだと感じました。
これからの社会からもしかすると忘れられてしまいがちな人と人の密なつながりと二つの言葉からつくられる想像世界、とても大切なことが絵本体験にはあるんだと知りました。
家内が10年ほど前に、1年半近く飼い主のいない生活を送っていた猫をもらってきました。
オレンジっぽい茶猫なのでオーレンといいます、名付け親は不明です。
あまり愛想のないマッチョな雄猫で、私の近くに来ることもなく、またペットということでもなくただ同居しているという感じでした。
その関係は時が経っても変わらなかったのですが、2ヶ月ほど前より鼻がグズグズでよくくしゃみをするようになり、家内が動物病院で診てもらったところ、鼻の上の方に癌があるが高齢なので手術もできないという。
食も細くなりマッチョだった身体は痩せてしまい、毛も艶がなくバサバサになってしまいました。
ここ1ヶ月は鼻血を垂らすようになり、よく見ると目からもうっすら血を流すようになりました。
ただよろよろとしながらもちゃんとトイレには行って排泄はします。
止血剤や抗生剤で治療しており、家内が家でも栄養剤を点滴し、針を刺されても意外と大人しくしています。
私も家にいる時は鼻血を拭いてやったり、時おり撫でたりしてしていたら、最近は私の近くに擦り寄ってくるようになりました。
そうなると可愛いもので膝の上にのせてやったりしているうちに友人のように感じるようになりました。
誰にも不満も不安も言わずに静かに過ごしています。
もうしばらくすると亡くなるという医者の見立てです。
命あるものが最期まで懸命にけなげに生きようとする姿は凄いなと思ってしまいます。
もっと早く友人になれれば良かった、、、
あの鼻血が詰まった顔をもう少し見ていたいなと思います。
今回は新年の配信挨拶動画の内容を掲載します。
「あけましておめでとうございます。
我々を取り巻く外部環境は、円安をはじめとして厳しい状況が続いています。
どうしていけばいいのか?
今の問題・状況を視点を変えて捉えることができると、もしかすると活路が見えてくるのではないかと考えます。
そのきっかけはある本に書いてあったのですが
エレベーターが遅いという問題があったとすると、速くするためにモーターを変えるという解決策が真っ先に考えられます。
しかし柔軟に考えると
待ち時間がうっとうしいことが問題ではないかと捉えてみると例えば鏡をつける、アルコール剤を設置する、ニュースなどを
掲示するなどの別の解決策もありえるかもしれません。
問題はエレベーターの中で、短時間にしろ無意味な時間を過ごすことがうっとうおしいと感じることなら、何かちょっとした
ことができればうっとうしいと感じることを軽減できるのではないかと考えられます。
「遅い」という事象を単純に「早くすればいい」に直結させずに、その時に人の心の中で何が起こっているのか想像してみる
と、新たな解決策が浮かんでくることがあるのではないでしょうか。
葬儀業界はこれまでのしきたりが重要視されてきましたが、その本来の意味を問い直して「その時に人は何を感じているか」
を想像してみると「新たな葬儀のカタチ」そして新たな商品サービスが見えてくるかもしれません。
そこを柔軟に考え抜けば、今の時代にふさわしい別れの形が考えられるのではないでしょうか。
言うは易し行なうは難しですが、これからの時代のお葬儀をお客様や会社のみんな、そして様々な社会の人たちと共に試行錯誤
していきたいと思います。
本年もよろしくお願い致します。」
読み返すと、これはまさしく自分に対する言葉だなぁと思いました。
商品開発など一度これだと思うとそこから離れることがなかなかできず、なんとかそれを形にしたいと考え続けてしまいます。
それが大事な時もあるのですが、一度引いてみて人がどう感じるのかと捉えなおすことが必要なんですね。
先日の商品開発部ミーティングで話したことです。
あるお寿司屋でおまかせ料理を頂いた時のことですが最後にイクラや雲丹が入ったモナカを頂きました。
最中の中身はあんこなどの甘いものが定番でイクラや雲丹には驚きました。しかし最中そのものには主張する味はなく、思いのほか相性がピッタリでした。
こんな風に図式にしてみました。
通常の最中の中身=「甘いもの」×「柔らかいもの」
硬いものは最中の食感と合わないから「柔らかいもの」というのは妥当。
片方は「甘いもの」ではなくてもいいのでは?と考えてみることで新しい組合せ=新商品が生まれる可能性があるという事例だと捉えました。
ある商品の構成要素を分解して他の要素と置き換えできないか考えてみると思わぬ新たなものが生まれる可能性があるんだと気づきました。
いろんなものを因数分解して引いたり、足したりしてみると面白いかもしれません。
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